スペシャルインタビュー

なんと、1歳から小学6年生コースまで約10年もの長い間、絵本クラブをご愛用くださっていた大井さんご一家。2015年にテレビ情報番組「とくダネ!」で絵本クラブのサービスが紹介された際にも取材にご協力いただいたご縁もあり、今回は、ご家族全員に絵本ナビオフィスにお越しいただき、改めて絵本クラブを利用した体験談や印象に残っていることをお話していただきました。

左上:お父様、右上:お母様、左下:彩加音(あかね)さん(小6)、右下:舞優(まひろ)さん

お会いして驚いたのは、お嬢さまお二人から伝わってくるその読書熱で……オフィスに入った途端、お姉さんの彩加音(あかね)さんも妹の舞優(まひろ)さんも、沢山並んでいる本に夢中になってしまい、インタビューがしばらく始められないほど! 自分の言葉でしっかりと答えてくださった彩加音さんのお話は、大人の私達がハッとされることばかり。

絵本クラブのサービスは、本が大好きなご一家にどんな役割を発揮できたのでしょうか…? 貴重な親子インタビューをお楽しみください。

インタビュー前、本に夢中な彩加音さん(左)と舞優さん(右)

自分で探すだけじゃない、絵本の選定を。

今日はお会いできて嬉しいです! 早速ですが、お母さまにお伺いします。絵本クラブへの入会のきっかけを教えていただけますか?

母: 私自身は国語科の教員ですので、もともと本や文章、言葉がとても好きでした。でも、いざ娘(彩加音さん)が生まれてみると、絵本って言うより前に、まず彼女とどう触れ合っていけばいいのかわからない。そこで、地区センターの読み聞かせに行ってみたり、図書館に行ってみたり。とにかく赤ちゃんの頃からあちこち連れまわしていました。

母: そこで、図書館や読み聞かせの会で喜んでいた絵本を借りてみたり、繰り返し読みたがるものを買っていくうちに、どうやら彼女はとっても絵本が好きらしいという事がわかってきて。だったら自分で選ぶだけでなく、色々と選定していただいた本を届けてもらえるならどれだけ豊かな出会いができるか……と考え、そういったサービスを探したんです。

そこで絵本クラブを見つけてくださった。大井さんの場合、「何を選んだらいいのかわからない」というよりは、自分たちが選ぶもの以外の絵本も知りたい!というところがきっかけになっているのでしょうね。

母: 彼女(彩加音さん)は言葉を覚えるのがとても早かったんです。割とすぐに意思疎通ができるようになって。それは本や言葉に早くから触れていたからかもしれませんし、私の専門分野がやっぱり国語ですので、そこはなんとか伸ばしてあげたいな、良いものを注いであげたいなという強い思いもあったんだと思います。

コースの作品を変える時は家族みんなで相談して。

絵本との出会いを求めて入会してくださって、そのままずっと続けてくださった……という事が私達スタッフにとっても、とても大きな喜びです。そこで、「毎月絵本が届く生活」についてもお伺いできればと思います。彩加音さんは今小学6年生(取材当時)ですが、毎月自分のために絵本が届く、という記憶は何歳くらいから残ってますか?

彩: うーん、わからない。気がついたら本が届いている、みたいな感じでした。欲しい絵本があったりすると、今度絵本ナビから届くかな……と期待したりして。毎月楽しみに待っていました。

お母さまは、事前に配本内容はご存知だったと思うのですが、お子さまにも届く作品は伝えていましたか?

母: 主人がパソコンで「今月は何と何が届くみたい」と知らせてくれて、それが既に持っている絵本だったりすると家族で相談していましたね。「これ変えたいね。次にどれ読みたい?」という感じで。そういう時間も楽しかったです。

何時間でも読めちゃいます。

絵本が届いた時は、まずは誰が箱を開けるの?

彩: お母さんが「こんなのが届いたよ!」って、開けて見せてくれるから、それを家族みんなで「わーーー」って。欲しかったものが届いた時は「これ欲しかったやつだ!」と騒いだりして。妹(舞優さん)が好きそうだったら教えてあげたり。

「とくダネ!」の取材の時も、すごく喜んでくれていたよね。(ちょうど大井家に絵本が届く場面が放送されていました)届いた本は、すぐに読んじゃうの?

彩: はい。まだ読み途中のものがあれば、読み終わってからにするんですけど、すごく面白そうだったら、すぐに読み始めます。気分によってかな。同時に何冊も読んでいると、お友達に「違うの読んでなかった?」って言われることもあるけど、なぜか頭の中でストーリーが混ざることはないです。

本当に読書が好きなんですね。毎日、どのくらいの時間読んでいるの?

彩: 読めることなら、もう何時間でも。「ご飯だよ!」とか声をかけられれば、やめます(笑)。

母: いや、もうほっといたら大変です。気がついたらトイレにこもっていたり、お風呂の中でも読んでいたり。

それは、すごいですね(笑)。本棚は自分の部屋にあるの?

彩: うん、1、2、3、4つ……妹のもあわせて、1、2、3、4……で、ベランダとか窓辺の近くに……。お父さんお母さんの部屋にも……。

すごい!

母: すごいことになっています(苦笑)。

絵本クラブをきっかけにシリーズで制覇、何度も繰り返して。

母: 絵本クラブで送っていただくと、それがきっかけになって、シリーズで読んでいくことも。例えば 『たまごにいちゃん』『ともだちや』 などはシリーズで沢山読んだね。他にも 「アンジェリーナ」 シリーズとか 『つりばしゆらゆら』 とか。まず「これ気に入った」という宣言があり、他にシリーズがあるらしいということを嗅ぎつけてきて……。

シリーズはどこで調べてくるの?

彩: 図書館で知ったり、表紙カバー(折り返し)のところで見て知ったり。友達が読んでいるのを見たり。

そう聞くと、さっきの本棚のお話も納得です(笑)。お父さまもお母さまも、集めたい本、好きな本っていうのは、なるべく揃えてあげようという方針だったんですね。

父: 本屋に行くと必ず1冊ずつ選んできて、これ読みたい読みたい、って言うのを買ってあげているうちに増えてしまったというか……それが当たり前になってしまいました(笑)。

一度読んだ本は読み返したりするの?

彩: 読んでいる本がなくなると、前に読んでいたものを引っ張りだしてきて読みます。いっぱいありすぎて、どこにしまってあるか分からなくなって大捜索になることも。絵本も目に留まると読み返すことがよくあります。『ももたろう』とか、 『ももんちゃん』 も読みます。

『ももんちゃん』 を今読むと、どんなところが面白い?

彩: 読み返していると、こんなの読んだなーって。昔のものはお母さんによみきかせしてもらったっていう記憶が結構あって、自分で読んだっていう記憶がないんですけど、自分で読むと、自分で読むっていう楽しみがまたあります。お母さんに読んでもらうのと、私が自分で読むのと、違うんですよなんか。お母さんはすごい表現付けて読んでくれるんです。それを思い出しながら、自分で読むと、あー、こんなだったなぁって。それが楽しい……のかもしれない?

「この本何度も読んだ!」「あ、あの本も好き!」

毎日の読み聞かせはお母さんも楽しんで。

ご家庭での読み聞かせのお話も聞かせてください。お母さまは赤ちゃんの頃から読み聞かせをされていたのでしょうか?

母: そうですね、やっぱり反応が良かったからでしょうね。親バカですから(笑)こんなに喜ぶならっていう、その、気持ち一心で。セリフがない絵本があったりすると、どうやって見せようかなって考えたり。そういうのも楽しかったんでしょうね。(本棚から取り出しながら)……この 『おたすけこびと』 も繰り返し読んだよね。

彩: 読んだ読んだ!

母: 『バスなのね』 もね、この子が言うと可愛いから何回も言わせたり。 『まいごのどんぐり』 も何回読んだか分からない。この作者の絵本が好きなのかなって思うと、同じ作家さんの他の絵本を読んであげたり。そうやってどんどん読む絵本が増えていった感じですね。

共働きということで、ご両親揃ってお忙しいかと思うのですが、読み聞かせはどんな時間にされていましたか?

母: 寝る前が多かったですね。今でもたまに……。

彩: お母さんを真ん中にして、みんなで寝転んで。

母: 家族の読書タイムみたいなのがあるよね。

彩: みんなで読んだりする。家族がみんな違うものを読んだりする日もあるし、お母さんに読んでもらって、みんなで聞くっていう日もあります。

その後、感想を言ったりするの?

彩: しないよね。

母: うん。

読んでる時間を味わうんですね。姉妹で読み方は違いますか?

母: 違います。彼女(彩加音さん)は純粋にストーリーが好きで、物語をよく選びますけど、妹(舞優さん)は、言葉遊びとか、しかけものとか、遊びのしかけがあるものが好きで、そういう絵本をよく読んでいます。 『ことばのこばこ』 も、何度も読んで覚えていました。

彩加音さんは物語が好きなんですね。読んでいると入り込んじゃう?

彩: 読み始めるともう、背景が浮かんじゃって……。物語だと主人公が必ずいますよね。まず、主人公の気持ちで読んで、あーこれ自分もやってみたいなって思った事を、今度は主人公を変えて、自分に入れかえて読んだり……。そうすると背景が頭に浮かんでくるから……それが楽しくてたまらないんです。ちょっと自分でお話をアレンジしたりして、あーこんな夢見れたらな、と思うと、コテッと……。

ああーー、それは楽しい時間だね。

彩: それで寝ちゃうんですよ。それが楽しい。それから、書くのも大好きです。自分でお話を考えるのも。

いつか彩加音さんの書いた物語を読める日がきそうですね。本当に楽しみ!ちなみに、お父様はこの絵本だらけの生活はどう感じられてますか?

父: もともと本は沢山あった家なのですが、娘たちが生まれてから絵本だらけになるのはもう……仕方ないですね(笑)。いろんな本を小さい頃に買い与えて、楽しんでいるうちに、今度は大きくなってきて、自分で選んで、となって。それで、子どもの頃に読んでた本を同じように好きになったりしてくれると、やっぱり同じだなって思いながら。自分もたまにこう読み返してみて、あー、この話やっぱりいい話だったんだなとか思い出したりします。

記憶に残るのはすごいですよね。

父: はい、自分たちの生活も豊かになったかなって気はしますね。

良いものをもらって、良いものを読んで。その循環が安心材料。

お話を伺っていると、本当に本が大好きなんだという事が伝わってきます。それはもちろんご家族みんなで読書を楽しまれてきた、という事が一番だと思います。その中で絵本クラブが少しでも「きっかけ」としての役割を果たしていたなら嬉しいです。改めて、絵本クラブのコースの魅力をユーザーさんの視点から教えていただけますか?

母: 子育ての中で、子どもたちに身体にいいものを食べさせてあげたいって思いますよね。私の場合は言葉なんです。いろいろな考えや物語に触れさせてあげながら、言葉を増やしてあげたいと思っているんです。人間は言葉で考えますからね。子育てのベースとしてそういうものがあるんです。

母: そういう意味で、絵本クラブはちゃんと選定してと言いますか、きちんと考えて送ってくださっているので、絶対悪いものじゃない、当然、良いものだろうっていう安心感があります。子どもたちにも「絵本ナビが送ってくれるものは面白い」という感覚が定着しています。「良いものをもらって、良いものを読んで」っていう、その循環が安心材料になりますし、魅力だと思います。

本は大切な存在。

彩加音さんにも読書の楽しさを聞いてもいいですか?

彩: たとえば探検物語だと、絵がたくさん描いてある本の場合は、自分がここに行ったらどうかな、どんな風に感じるかな、とかそういうのを想像するんです。私にとっては、そういう事が本を読んでる時にすごく楽しかった。それから、お菓子作りの本だったら、「そういえばこのプリンは主人公が作ってたな」っていうのを実際に作れたりするところ。あー楽しいな!って思います。さらに、絵本や物語に書いてあった場所に行って、これあそこの絵に描いてあったとこだな、とか確かめるのも、すごい楽しい。

それは大人の人にもすごく参考になります!こんな楽しみがあるんだって。では、本がなかったらどうなるんだろうって想像したことある?

彩: ないです。

彩加音さんにとって、本ってどんな存在?

彩: 一言で言うと……大切?……今日ここにきて、お話させてもらって。もし本が無かったら、っていうの考えると、やっぱり駄目だなーって。

母: 考えられないと思います。

彩: 怒られた時とか、友達とけんかした時とか。助けになるものがなくなっちゃう。後は、「経験」かな? いろんな本を読んで、いろんな世界を知るというか。歴史の本とか読んだりすると、やっぱりその世界に入りこめるから。

今、まわりの誰よりも経験豊富かもしれないね。では、最後にお母さま。絵本クラブを10年間続けてこられて退会される理由というのもお聞かせ願えますか?

母: そうですね、もうだいぶ自分でも選ぶようになってきたので。それが大きいですね。 こちらがどうこう言わなくても、読む習慣とか、そういうことは、十分身についているので、与えるっていうよりは、これからは自分で、選べるかなっていう気持ちです。

なるほど、わかりやすくて納得です。今日はいろいろなお話が聞けて、すごく楽しかったです。ありがとうございました!

大井さんご家族と絵本ナビスタッフで記念撮影!ありがとうございました!
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